A・Y邸工事監理日記


2003/10/26           地縄張り立会い
本日、地鎮祭を行いました。A・Y様ご夫妻と子供さん3人、おばあちゃんにご出席頂きました。・・・宮司さんは偶然にもA邸と同じ方でした。地鎮祭終了後に地縄張りの立会いです。隣地境界からの離れを確認して建物位置を微調整しました。引き続き工事請負契約を結び、今週末に工事着工の予定です。
2003/11/01             遣り方
建物GL設定のためのBM(ベンチマーク)を設けて基礎高さの基準を設定しました。更に、建物位置の墨出しを行い水糸を張りました。これで遣り方完了です。週明けから根切りが始まるので、基礎の打合せを行い配筋と今後の工程の確認をしました。
2003/11/05           根切り・割栗
建物外周部の根切りと中央部の鋤取りを完了後、外周部に割栗を入れます。中央部には砕石を敷き込みます。・・・根切りを開始して、まもなくコンクリートガラがたくさん出てきました。地盤強度に悪影響を与えるのですべて撤去です。・・・だれだぁー、こんな事したのは!?
2003/11/11           砕石地業(1)
割栗と砕石を敷き込みランマーで突き固めた後に、防湿用のポリスチレンフィルムを敷き込みます。あいにく、本日は雨模様で作業は中止です。なんだか、今週は雨天が続き思うように作業が進みません。・・・天気ばかりはどうにもなりませんね。
2003/11/11           砕石地業(2)
建物外周部の割栗上に捨てコンクリートを打設しました。墨出しのために必要な工程です。そして、本日は木材のプレカットの打合せを行いました。いくつかの修整と訂正を加えてプレカット加工の準備に入ります。今回のプレカット図は軸組みのアイソメ図が添付されていました。・・・伏図だけよりわかりやすくて良いですね!
2003/11/18           基礎配筋(1)
ベタ基礎の耐圧盤と立上り部分の配筋が完了しました。スウェーデン式サウンディング試験で地盤の地耐力を測定した結果、直接基礎で可能と判明。幾分安全側をとって布基礎でなくてベタ基礎としました。一般的に地耐力30kN/uを満たした地盤ならば直接基礎で充分です。
2003/11/18           基礎配筋(2)
配筋完了後に配筋検査を行いました。床下換気口の設置位置の確認、配筋のピッチ、鉄筋の通り、耐圧盤のかぶり厚さ、開口補強とコーナー補強の確認を行いました。給排水の設備配管の設置も同時に確認しました。このところ、気温が15℃を下回ってきたので、型枠存置期間は5日以上必要となります。
2003/11/19     基礎耐圧盤コンクリート打設(1)
耐圧盤の配筋が完了して、コンクリート打設が始まりました。ミキサー車からコンクリートを流し込みます。今回はコンクリートの流動性を確認するためスランプ値を計りました。スランプ値は18.5cmで許容範囲内でした。
2003/11/19     基礎耐圧盤コンクリート打設(2)
コンクリート強度は水セメント比で決まりますが、突然雨が降ってきたら困ります。・・・コンクリートに雨が混ざり、水量が多くなって強度が弱くなってしまうからです。コンクリート打設時はお天気に注意しましょう!・・・本日は晴天でした。
2003/11/21        基礎立上り部分型枠
耐圧盤のコンクリート打設も終了し、立上り部分の型枠の取付け作業です。基礎幅を確保するためスペーサーを設けて型枠を組みます。住宅の基礎では鋼製型枠が多く使用されます。剥離材を塗布して準備完了。明日、コンクリート打設予定です。
2003/11/25         コンクリート養生
本日はあいにく雨天模様です。螺旋階段の打合せがあったので、ついでに現場の様子を見ることに。3日前に立上りコンクリートを打設しました。型枠ばらしまで5日間の養生中です。・・・それにしても、打合せ日は雨が多いなぁ〜。建方は30日の予定ですが、天気予報では雨?
2003/12/03            上棟(1)
予想通り、30日は雨天模様なので建方は延期になりました。12/2・12/3の2日間のスケジュールで建方開始。両日とも天候に恵まれて順調に組みあがりました。緑が豊富で閑静な住宅街の中に建ちます。道路幅が狭くクレーンの搬入が心配されましたが、どうにかセッティング完了。・・・そして、無事終了。
2003/12/03            上棟(2)
間違いがないようにプレカットの打合せを何度も行いましたので、建方時のミスはありませんでした。・・・PCでプレカット図を作成するとはいえ、PCに入力するのは人力ですよね。入力間違いが一番恐れるところです。・・・ですから、何回も確認作業を行います。木造在来工法ですが、一部柱に鉄骨丸柱を使用しています。
2003/12/03            上棟(3)
棟木を納めて垂木・野地板を施工します。屋根勾配が緩いので雨仕舞いに苦労します。内樋のディテールについては後日じっくり打合せをすることになりました。・・・とりあえず、軸組みを完成させることに。最近では、接続金物の種類も多くなり施工性も良くなりました。くぎの種類と金物を指示して本日の監理終了。
2003/12/04             ポーチ
昨日に続き、屋根・板金とアルミサッシの打合せを行いました。ペンディングだった屋根の内樋ディテールを決定しました。低いパラペットに内樋を納めることは大変なんですが、これを成功させなければ建物全体に影響を及ぼします。・・・ここは、板金屋さんに頑張ってもらいましょう。
2003/12/04            小屋組み
リビング・ダイニングの小屋組みです。化粧梁2本で母屋を支えています。天井と胴差しの間にハイサイドライトを設け、浮遊する天井をイメージさせます。天井ふところが浅いので火打ち梁は鋼製を使用。屋根を薄くみせるために・・・アルミサッシの納まりも重要になってきます。
2003/12/10           軸組み(1)
本日は快晴。筋かいと根太の取付けを行っています。柱と土台・梁はホールダウン金物と山形金物等で固定します。Z金物表示品です。筋かいの取付け位置と向き・本数を確認。屋根工事はルーフィングを施工中。ガルバリウム鋼板はすでに現場搬入済みです。形状・色・厚みを確認しました。
2003/12/10           軸組み(2)
1階床組みと2階床組みです。1階根太は鋼製束で固定します。2階根太は梁に根太堀りを加工して落とし込みます。床剛性が根太ころがしよりも良くなります。設備配管の打合せと屋根葺きの再確認をしました。2階に浴室などのサニタリーとキッチンがあるので排水・給水ルートの確保を慎重に検討しました。
2003/12/10           軸組み(3)
2階軸組みの様子です。筋かいはほとんど入っていますが、固定金物はこれから取付けです。固定金物取付け後に再度軸組み検査の予定。・・・サッシ屋さんとハイサイドライトに取付ける外付け用ジャロジーの打合せを行いました。以前は明○アルミの製品を使用していましたが、このメーカーさん合併されてしまったとか。・・・弱ったなぁ。
2003/12/16           防護ネット張り
足場に防護ネットを張りました。軸組みも完了して、これから開口部の取り付けや内部の造作下地、電気配線や配管工事が始まります。大工さんと詳細打合せ。枠廻り造作は後日打合せということになりました。ポーチ屋根はポリカーボネイト波板を葺きますが、ディテールを再検討するので一次ストップ。
2003/12/16            螺旋階段
2階の玄関・ポーチに上る螺旋階段です。1階のピロティーから軽やかにふわりと上昇します。実は、このイメージはUFO船体の内部に入っていく様子をメタファーとしたものです。地上から船体内部に吸い込まれていく・・・そんなイメージです。そういえば・・・ある夏の明け方、筑波山の麓で上下左右に激しく動く光源をみました。・・・UFO?
2003/12/18        1階床・2階床捨張り
外壁下地のタイベックシートを張り、建物を囲い込みました。アルミサッシはもう間もなく現場に搬入される予定です。木工事は1階・2階床の捨張りを終了し、窓の取り付く位置に窓台とまぐさを設置し、天井野縁を組んで順調に進んでいます。電気配線工事・給排水配管工事も急ピッチで行っています。
2003/12/26           2階リビング
ハイサイドライトを設けたリビングです。実に気持ちの良い空間になりそうです。アルミサッシはこれから取付けますが、この開口部から空や雲の動きが楽しめそうです。リビングに繋がる広いテラスを設けてアウトドアリビングも楽しみです。・・・目前に広がる景色が素晴らしい。住宅街とは思えないくらい開放的な気分にさせてくれますね。
2003/12/26         リビングからの眺望
2階リビングからの眺望です。南東側の隣家がこちらの敷地より下がっているので、見晴らしが良くなっています。遠方に森が見えて、すばらしい眺めです。2階にリビングを設けて正解でした。・・・南側に隣家が建っている場合や日照・通風の得にくい敷地では、むりやり1階をリビングにする必要もないんですよね。むしろ、この住宅のように2階リビングのほうが住環境が良くなることがあります。ご理解いただけない方もいるようですが・・・
2003/12/26         アルミサッシ取付け
アルミサッシの取り付けも始まりました。通常のサッシより搬入期間が長引いてしまいましたが一安心。・・・でも、外付けジャロジーがまだ入っていないのが少し不安ですが。確認のTELをしてみることに。本日は、ポーチ屋根とシンクキャビネット廻りの詳細、それから電気設備の打合せを行いました。それにしても、寒くなりましたね。午後4時を過ぎるとかなり冷え込んできます。
2004/01/08         ケイカル板張り(1)
新年になって最初の現場監理です。外壁下地のケイカル板張りが始まっていました。また、浴室の2重防水の一層目であるガルバ防水パンが終了しました。2階に浴室を設ける場合には、通常では防水処置が楽なユニットバスが用いられますが、開口部の大きさやトップライトが使用できないなどの制限があるため、ここでは在来工法による浴室を設けています。
2004/01/08         ケイカル板張り(2)
本日は強風が吹き荒れています。・・・まるで台風のような?・・でも、現場では内部の作業が進んでいます。外壁のラムダサイディングとガルバリウム鋼板の張り分けを打合せしました。電気配線工事もほぼ終了して、給湯器のリモコンとインターホンのリモコンをニッチ状の壁に入れることに。
2004/01/08        外付けジャロジー取付け
ペンディング項目の外付けジャロジーが現場搬入されました。・・・デザイン的に重要な開口部なので心配していましたがホッと一安心。アルミサッシ枠を取付け完了後にガラスを入れます。ハイサイドライトからマリンブルーの空が見えます。実に開放感のある空間ですねぇ・・・仕上がりが楽しみです。
2004/01/16          ポーチと螺旋階段
本日はクライアント様にご出席頂き、キッチン・床暖房について打合せをさせて頂きました。LDKに床暖房を追加設置になりました。深夜電力利用の蓄熱型です。フローリングは床暖房用のサクラフローリングに変更。キッチンはシンク形状の決定とオプションの確認を行いました。アイランドキッチンは家具屋さんの製作なので、もうそろそろ打合せをしなければいけません・・・造作家具の製作期間は約1.5ケ月の予定。
2004/01/23        床フローリング張り
本日は造作家具と木製建具の打合せです。キッチンも製作物なので慎重に寸法・ディテールを検討しました。最近ではアイランド形式のキッチンが多くなっているので、ダイニング空間に合わせたデザインが必要です。・・・既製品ではなかなか難しいですね。1階個室は床フローリング張りを完了して養生シートを敷いてあります。フローリングは床暖房用のサクラフローリングです。
2004/01/23          浴室アルミサッシ
浴室のアルミドアがやっと取り付けられました。フロントドアを利用しているので寸法・形状のデザインが自由です。浴室と洗面所を一体空間とするため腰上部壁もFIX窓にしました。北側の浴室で暗くなりがちなのでトップライトを設けました。壁・床タイルはホワイトを基調とする50角タイルの予定です。在来工法の浴室は手間が掛かりますが、やはりユニットバスよりも自由度が高く面白いものができますね。
2004/01/23         床暖房断熱材充填
2階のLDKに床暖房を設けることになり、2階根太間にスタイロホームの断熱材を入れたところです。この根太間に蓄熱体を入れフローリングを張ります。スタイロホームの下部にも二重に断熱材が入っているので蓄熱体の保温はバッチリとなっています。深夜電力利用の電気蓄熱型床暖房を採用しています。オール電化方式なので料金の割安な夜間電力を利用し、ガスや灯油は全く使用しません。
2004/01/27           床暖房(1)
床暖房の蓄熱ユニットを根太間にセットしています。アルミアングルで固定し、それぞれの蓄熱ユニットをコネクターで接続します。この製品は一般家庭で使用している「従量電灯電力」の約1/3の料金である深夜電力を利用し夜間に蓄熱及び暖房し、昼間に蓄熱した熱を放熱することにより24時間暖房を可能にしています。
2004/01/27           床暖房(2)
蓄熱ユニットをほとんどセット完了です。これに周辺断熱材を入れ、その上に(コンパネ+フローリング)を張ります。床暖房も最近ではさまざまなタイプの物が出てきましたので、使用する場所や時間帯を考慮して選択することが可能になりました。施工性や省エネタイプを選択基準にすることも多いようです。
2004/02/06           ボード下地
内壁のボード下地がほぼ完了しました。引込扉の枠廻りを施工中です。・・・3枚扉を引込むことになるため戸出し口のディテールに苦労しました。リビング・ダイニングは天井高さが4mあり、ハイサイドライトから入ってくる光は予想通り室内を明るく開放的にします。開口部の位置や大きさを充分に検討した甲斐がありました。・・・昼間から照明を点灯させるような家にはしたくありませんよね。
2004/02/06            ポーチ
玄関ポーチのパーゴラです。この上にポリカーボネイト板を載せます。外壁張りとエキスパンドメタル張りが完了するまで完成イメージが浮かばないのでは?・・・イメージを言葉で説明するのが難しいので、完成時までの楽しみということにして下さいね。・・・外部から内部へ、内部から外部へ。内と外との連続性。このようなピラネージ的空間は現実的には無理ですが、できたらいいなぁ、な〜んて思いませんか?
2004/02/14           アクリル階段
内部階段の蹴込板にアクリル板を取付けているところです。階段下からライティングするので踏板が浮かび上がり、足元灯の代わりとしても機能します。既製品の階段キットを取付けるのでは面白くないですよね。・・・×××ホームや××××ハウスなどのメーカーハウスではズエッタイ不可能。(ただし、これをパクれば話しは別ですが・・)さりげない所に工夫するのが住まいを楽しくする秘訣なんですね。
2004/02/14          カウンターデスク
書斎の壁面に付いたカウンターデスクです。集成材1枚の板ですがPCを楽しんだり読書をするには充分です。・・・このようなテーブル、棚などを設計段階で考えておくことは重要です。クライアントさんと充分にディスカッションして必要な場所には設置したいもんです。××××ハウスなどではオプションと称してかなり高額になるかもしれませんね。
2004/02/14           キッチン下地
キッチンはフルオープンの製作物にしました。今頃家具屋さんが必死で製作していますよ。先日の打合せでは髭の似合う凛々しい家具屋さんで、職人さんならではのアイディアを提供して頂きました。・・・さあ、来週は色彩計画を完了させましよう。まだまだ設計作業は続くのでした・・・。設計を無料にされている××××ハウスさんなどは驚くほどの設計作業をされているんでしょうね?・・はて、実質的な設計しないから《タダ》なのかなぁ?
2004/02/18           エントランス廻り
螺旋階段・パーゴラ・外壁下地が完了してエントランスの雰囲気がでてきました。もうそろそろラムダサイディングとガルバリウム鋼板の外壁工事が始まります。この2種類の外壁材はメンテナンスフリーで他の外壁材に比べローコストで性能がよいのです。・・・ただし、一般住宅のタイル調・石調のサイディングに比べるとデザインが難しいんですね。・・・倉庫・作業小屋・工場に見えると失敗ですね。デザインに自信のない方はお止めになったほうが良いかも!
2004/02/18         壁・天井下地完了(1)
内部の壁・天井下地が完了しました。これからパテ処理をして壁は珪藻土塗り・天井はAEP塗りの仕上げに入ります。珪藻土も様々なメーカーからいろんな種類のものがでていますが、誰でも塗れそうな“塗りっぱなし”パターンにしようかなと考えています。それ以外の塗りパターンはある程度の技術が必要になってくるのです。
2004/02/18         壁・天井下地完了(2)
・・・今回はクライアントさん自ら塗る事になっています。珪藻土塗りは初めての経験だそうで、それなら“塗りっぱなし”パターンかなぁ?と思った訳です。塗り面積があるのでチョット心配ですが、行動力と若さがあり研究熱心なクライアントさんなので大丈夫でしょう。期待していま〜す。・・・ジムショスタッフもできるだけお手伝いしますね!
2004/02/18         子供室収納・デスク
子供室の壁面に作られたシンプルな棚とデスクです。まだデスクは仮止めなので触ることができませんが、なかなか使いやすそうです。大工さんが製作したので多少荒さが目立ちますが、それもローコスト対策の一つです。・・・一般的に造作家具は家具工事よりも大工工事で製作した方が安くできます。もちろん、扉のない家具の場合で、扉付家具は家具屋さんにご依頼くださいね。
2004/03/02      外壁ラムダサイディング開始
外壁西側のラムダサイディング工事が始まりました。ちょっと遅れましたが無事スタートしたのでホッとしています。細部の納まりを打合せしてラムダサイディングの材質を確認をしました。色むらも少なく品質OKです。・・・外壁材もレンガ調・石調いろいろありますがどれもこれも?マーク。見栄えも悪いし、品質もどうだかわからないので使用することはありません・・・
2004/03/02            色彩計画
本日はクライアントさんと色彩計画の打合せをさせて頂きました。珪藻土のパターンと色、カーペットに使用するサイザル麻の種類、建具枠の色、etc・・・を決めました。造作収納とキッチンの細部打合せを行い、子供室の造作収納の一部を形状変更しました。浴室はタイル張りの施工中ですがトップライトを設けてあるのですごく明るくなっています。クライアントさんもビックリ!「明るくてカッコイイですね・・・」とおっしゃっていました。
2004/03/10           天井AEP塗り
天井のAEP塗り(合成樹脂エマルジョンペイント)が完了しました。化粧梁・化粧束はオイルフィシュ(ワトコオイル拭き)仕上げです。ここでは、屋根荷重を支える構造梁を露出することで、力の流れを可視的にすることと、デザイン的なアクセントにすることを意図しています。
2004/03/10           浴室タイル
50角磁器質タイルをグレーの目地で施工しました。150角や200角の大きなタイルもありますが、910モジュールでは割付がうまくいかない場合が多く、また浴室が狭く感じられてしまうのです。タイルは冷たいイメージでとられがちですが、トップライトなどを利用して光の取り入れ方を工夫することで暖かく高級感のあるサニタリースペースになります。
2004/03/16       外壁ガルバリウム鋼板小波張り
エントランス廻りはガルバリウム鋼板小波を横張りしています。最長7.2mを1枚物で施工します。横張りの場合にはジョイント部分が目立ってくるのでなるべく1枚物で張るようにしています。サッシ廻りとコーナー廻りは板金加工して納めています。内装下地のパテ処理が始まっているので外壁仕上げも急ピッチで行わなければ・・・。
2004/03/16       螺旋階段とガルバリウム小波
螺旋階段と円柱の塗装が完了しました。ガルバ小波の外壁・白い列柱と上昇する軽い階段。まだ、土間コンを打っていませんがイメージ通りに進んでいますね。2階エントランスへ行くのに大変重要なスペースなのでディテールは慎重に検討しました。内部では・・・クライアントさんがパテ下地処理を予想をはるかに越えるスピードで施工中です。珪藻土仕上げが楽しみになってきました・・。
2004/03/24          パテ下地処理
2階リビング壁のパテ処理をしているところです。写真はクライアントさんのお手伝いの方です。2人で処理しているのと、慣れてきていることもあってプロ並みのスピードで進んでいます。・・・仕上げに使用する珪藻土が決まり発注段階が迫ってきているんですがまだ見積りがでてこない。いやーまいったなぁ。とりあえず、ワタシの方で見積りをだしてみることにしました。
2004/04/01         玄関ポーチの格子(1)
昨日、珪藻土の見積り・発注が済み、今週末には現場搬入できそうです。ポーチ廻りも仕上げ工事に入りました。タテ格子で囲い込み、この外側にエキスパンドメタルを張ります。・・・全体工程が遅れているので工事の迅速化の検討が必要になってきました。2月末に現場監督の突然の交代というアクシデントがあって、工事の発注が遅れたり不適切な指示をして工事の手戻りが生じたりで、引継ぎがうまくいかなかったことが遅延の原因となっています。
2004/04/01         玄関ポーチの格子(2)
実質的な現場監督不在の中で、工事をまとめるのにあらたな体制をとりました。本来、現場監督の行う職人さんとの段取り・打合せを監理業務を越えてワタシが行うことになりました。途中交代の現場監督さんにはメッセンジャーになってもらい、逐一現場状況を連絡してもらいます。工事進捗に合わせて、該当する職人さんに集合してもらい打合せることに。
2004/04/06           珪藻土塗り(1)
一昨日からクライアントさん自身による珪藻土塗りが始まりました。初めての珪藻土塗りです。気温が少し低かったため水分量を控えたので少し固めだったとか。・・・ここはクライアントさんの使用する書斎なので塗り練習の場所?として選択しました。初めてなのでかなり難しかったらしいです。でも、難しさがわかれば次に繋がるコツをつかめるはず。本日は寝室の壁に向かいます。
2004/04/06           珪藻土塗り(2)
本格的な左官姿です。左官道具は本職の方の使用していた物をお借りしたとか。いやー驚き!たくさんの種類のコテがあります。今日は気温も高いので前回よりも珪藻土を柔らかく撹拌しました。そのせいもあってか、コテさばきも滑らかでジョジョに良くなってきましたよ。・・・ワタシも塗ったのかって?いやいや、体力がなくなってきたので掛け声で応援してました。明日は家族全員で塗壁に挑戦です。
2004/04/13           テラススノコ(1)
テラスにスノコを設置しました。レッドシダーにキシラデコールを塗布し、防水した床上に置きます。3分割してメンテナンスを容易にしました。テラスは約6帖の広さがあるのでお茶・読書・バーベキューなどのアウトドアリビングを楽しむことができます。・・・テラス・バルコニー・ベランダは同意語として使用されていますがニュアンスが若干異なるようですね。皆さんはどのように区別していますか?
2004/04/13           テラススノコ(2)
一般の方は「・・・にベランダを設けてください。」といいます。奥行き900mm程度の各室から出入りできる細長く連続したタイプです。・・・この形状と奥行きでは使い勝手が悪く専門家はまず考えないところですよね。一般の方はなぜ好まれるんでしょうか?布団干しと物干し専用?もっと奥行きのある広い“テラス”を設けたいものです。ワタシの事務所では少なくとも奥行き1,800mm程度は確保するようにしています。
2004/04/21           ポーチ屋根(1)
エントランスとポーチ廻りがもう少しで完成です。テラスの手摺も取り付けられました。珪藻土塗りは1階の個室が完了し、引き続いて2階LDK・和室の壁に移りました。・・・本日は今後の工程の見直しと残工事の確認をしました。壁面の珪藻土塗りを連休までに終了し、造作収納・キッチンと衛生器具・照明器具の取り付けを順次行う予定。
2004/04/21           ポーチ屋根(2)
ポーチ上部にポリカーボネイト小波の屋根が付きました。青い空を眺められるように透明な波板です。タテ格子で囲まれた結界のような空間になっているので、内部と外部の中間的な領域に感じられます。来週には造作収納が現場搬入される予定です。取り付けは珪藻土塗りの状況次第ということになっています。
2004/04/26           珪藻土の進捗
1階の主寝室・子供室・玄関ホール・トイレの珪藻土塗りは完了。LDKは50%完了。・・・前回はLDKが手つかずだったので心配でしたが、予想よりはるかに進んでいます。しかも、塗り方が格段に上達しています。いや〜、びっくりしたなぁ!LDKは個室に比べて壁面積も大きく、脚立を使用するような高所作業があって難しいんですが・・・。クライアントさんにこの調子で頑張っていただきましょう。
2004/04/26           造作収納搬入
本日は造作家具を搬入しました。個室の壁は乾燥状態が良いので一部の収納家具を取り付けました。家具屋さんが「・・この家は造作収納が多いほうだんべなぁ。・・作業所がいっぱいになってきたんで運ばせてもらったよ。」と言っていました。確かに一般住宅に比べると多いんですよね。キッチンも造作ですから、そのボリュームは半端でないのです。それから、今回は愛用デジカメを忘れたもんで携帯で撮影した写真です。画像悪くてごめんなさい。
2004/05/07             玄関扉
連休中にクライアントさんが珪藻土塗りを完了していました。長い間大変お疲れ様でした。珪藻土の乾燥状態を確認して木製建具の取付けを開始しました。ようやく玄関扉のステンレス沓摺りをセッティングして扉本体も取付けOK。ヒバ縁甲板を縦張りした扉で建具屋さんに製作してもらいました。やはり、既製品とは違いヒバの香りと重量感がありますね。
2004/05/07          収納取付け(1)
ダイニングの壁面収納が取付け完了です。シナランバーコアで製作し、棚板はダボで取り外し可能となっています。現場で壁面に合わせて微調整しているところです。既製品ではいやな隙間が出来てしまってこうまでピッタンコに合いませんね。・・・やはり、収納は造作に限りますね。・・・おやっ、タラップ?何のために?・・・解答は竣工後にお知らせします。
2004/05/07           収納取付け(2)
キッチン側から壁面収納を見たところです。なかなかいいんじゃあ〜りませんか。これから、シンクと水栓を取り付けるとほぼ完成です。照明器具・スイッチカバープレート・コンセントプレートを電気屋さんが取付けています。取付け位置はまちがっていないかなぁ・・・最終確認をしましょう。A・Y邸はキッチンも家具製作なので仕上がりが楽しみです。来週中にIHキッチン・食洗機が入る予定です。
2004/05/20           アイランドキッチン
キッチンは家具製作のアイランドキッチンです。メーカー製品はコストが高く種類が少ないので製作物にしました。まだ、キッチンシンクとレンジフードを設置していませんが全体イメージはつかめるはずです。キッチン水栓も重要なパーツなので、デザイン的にも機能的にも充分検討しました。TOTOとINAXで検討しましたがデザイン的にはINAXのほうが良さそうです。
2004/05/20           収納建付け
造作収納と木製建具の建付けがほぼ完了しました。本日は和室引込扉の襖紙が保留となっていたので、何種類かデザインしてクライアントさんと検討し決定しました。ワタシの事務所では銀嶺という和紙・民芸紙を使用しています。その中でも“銀もみ紙”を適用することが多く、一般住宅では味わえない和空間を楽しめます。
2004/05/27        エキスパンドメタル取付け(1)
ポーチ廻りのスクリーンとして亜鉛メッキしたエキスパンドメタルを取付けました。アングルとフラットバーで固定しています。内部のような外部のような空間です。やっと、取付け完了というところでしょうか。鉄骨屋さんとは打ち合わせを4回程行い、取付け方法とエキスパンドメタルの大きさ・空隙ピッチなどを何度も検討しました。
2004/05/27        エキスパンドメタル取付け(2)
エキスパンドメタルは工場でパネル化・メッキを施し現場搬入しましたので、現場での加工はまったくありませんでした。間柱にビス止めして完了です。ただ、間柱に若干の反りが生じていたため、その修整に手間取ってしまいました。・・・とにかく、これで足場が外れます。
2004/05/27           シンク取付け
ステンレスヘヤーライン1mmのシンクです。最近のシンクは機能性ばかりを追及してデザインの良いものが少なくなりましたね。ヘヤーライン仕上げがなくなり、なんとかポケットがたくさん付いています。確かに機能性が向上することは嬉しい事ですが、アイランドキッチンとして使用する場合には、少なくとも家具としてのデザインを考える必要があります。
2004/06/03              外観(1)
足場が外れ、やっと外観が見えてきました。1階ポーチ・車庫部分のコンクリート打設が残っていますが、ほぼ完成です。外壁はラムダサイディングとガルバリウム鋼板小波張り素地仕上げ、ポーチスクリーンはエキスパンドメタル張りとなっています。いやー、青空と緑に映える建物ですね。・・・都市景観も考えていたとか?
2004/06/03              外観(2)
いくつかのアクシデントが重なり予定より工期が延びてしまいましたが、建物の完成度が低くなったわけではありません。むしろ製作物や手作りのパーツが多かったので、職人さんにジックリ時間を掛けて良いものを作製してもらえたのではと思っています。・・・なかなか一般の方には理解して頂けないところですが、シンプルに見える物ほど手間がかかり難しい仕事なんですね。
2004/06/03              外観(3)
建築工期でメーカーハウスと比較される方もいらっしゃいますが、工期が極端に短いということは良いことなんでしょうか?工事する側は経費削減のため良いことでしょうが、住み手からみると建物全体に手間がかかっていないという事、さらに既製品を取付けるだけの規格住宅を量産され消費されているわけです。・・・住宅は生活を営む“住まい”なんですよね。さあ、まもなく竣工です。
2004/06/09              竣工(1)
エキスパンドメタルで囲われた玄関ホールです。2階LDKということもあり、2階に玄関ポーチを設けました。家の顔とでもいうべき玄関ホールは明るく開放的な半屋外空間となっています。ホールは吊扉で2分割することができて、勝手口と物干しスペースを確保できます。物干しはいつも苦労するところですが、今回はエキスパンドメタルで外部から見えないようにしています。
2004/06/09              竣工(2)
リビングテラスから東南側を眺めると雑木林と民家の屋根が自然のキャンバスに描かれているように思えます。市街地とは思えないような素晴らしい眺望です。さらに、6帖程のテラスはリビングの延長として開放感のある空間となっています。リビングはこのテラスの掃出し窓とハイサイドライトを開放することでとてもさわやかな風を感じられます。いやー、本当にエアコンなどはいらないかも。自然の風はいいもんですねぇ。
2004/06/09              竣工(3)
キッチン廻りはコンパクトになっていますが、機能性はもとよりたっぷりの収納量を確保しています。食洗機はホシザキ、IHヒーターはナショナル、シンクはe-キッチン、レンジフードはクリナップを採用しています。いずれのパーツもシンプルで機能性が良く、ジムショでも使用頻度の高い物です。システムキッチンもいろいろな商品が出ていますが、自分好みのキッチンパーツを組み合わせるのも楽しいものです。
2004/06/09              竣工(4)
リビングに繋がるタタミスペースです。琉球ダタミの敷かれた空間は茶の間や客間として多目的に使用できます。襖は銀揉み紙と民芸紙を組み合わせました。リビングとタタミスペースを仕切るために3枚の引込扉が用意されていますが、通常は壁の中に納まっています。リビング側の襖紙は紺色の和紙を貼りました。建具屋さんが「この和紙は鬼怒川の○○ホテルで使用したもので、住宅ではまず使いこなせないですよぉ。」と自慢していました。
2004/06/17              竣工(5)
2階玄関ホールに上る螺旋階段です。通常見られる重くてゴツイ階段にはしたくありませんでした。軽くシンプルな形態とし、階段という物体を上るのではなく空中を歩いて上るイメージにしました。実際、階段を上る人を遠くから眺めるとイメージ通りに空中に浮かんでいるように見えます。玄関アプローチとしては魅力的な空間になったのではないでしょうか。・・・竣工写真は準備中なので、もうしばらくお待ちくださいませ!
2004/06/29              竣工(6)
螺旋階段から上部を見上げたところです。タテ格子と井桁格子で囲われた2階玄関ポーチです。通常このようなカメラアングルはなかなか気づかないんですが、ふとなにげなく見上げると大変面白いアングルなのでシャッターを切りました。竣工写真は私が撮影していますが、いつも苦労してます。内部空間をカメラで切り取る作業なんですが、これが簡単そうにみえますが難しいんですね。どこかに建築写真講座でもないかなぁ・・・

                   
             




一級建築士事務所  島田博一建築設計室
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